能美、手取川に恵まれたユニークな街

能美市の歴史・文化・風俗

能美市と、能美市を構成する旧根上・寺井・辰口3町の紹介。歴史的・地理的な側面や近年の街の様子、興味を抱きそうなスポットの紹介、さらに隕石落下などユニークな事例の紹介。

根上に 昔源平 今隕石

さて、今度は能美市についての話です。能美市自体は新しい市で、2005年に根上(ねあがり)・寺井・辰口(たつのくち)の能美郡3町が合併して誕生しました。まずは根上町からみていきましょう。名前は、「根上の松」という根の部分が地面の上に出ている松から取っています。ちなみにこの松、源平の時代から記述があるようです。平氏の軍勢に追い詰められたこの地方の源氏方一党がこの松の下で討死した、とされています。小松にも引けを取らない、由緒正しい由来と言えるでしょう。市の文化財として指定されたこの松、実物なり写真なりを見ていると今にも歩き出しそうな奇妙な感覚に襲われてきます。皆さんはいかがでしょうか。ちなみに根上りの松は全国のほかの地域にも何本かあるようです。近年では、手取川の伏流水を利用して、繊維工業や電子工業が発展してきました。根上出身の有名人としては、松井秀喜さん、森喜朗さん、さらに「栄冠は君に輝く」の作詞者、加賀大介さんなどがいます。特に松井さんに関しては、博物館「松井秀喜ベースボールミュージアム」ができるほどの愛されぶりです。もっとも「松井熱」は根上だけではなく、地元メディアを介して石川県全体に及んでいたりしますが。そんな根上町は1995年に隕石が落ちてきました!500グラムほどの隕石が家の敷地に落ち、普通乗用車を直撃したのです。普通乗用車に直撃した隕石は日本で唯一とされています。また、落下の次の日に発見されたため、測定に至るまでの所要時間は2.7日という速さでした。これは日本最速の記録です。隕石が落ちてから10年後、根上町は合併により廃止されました。

辰口 寺井を育む 手取川

今度は寺井町に関してです。寺井も根上と同じく、手取川を利用した工業系の団地が発展していたり、九谷焼の絵付けも多くの業者を抱えています。昔は農業も盛んだったようですが、後継ぎの不足などの事情により住宅地へと転換されるところも増えてきています。かつては鉄道が走っていて、その時の路線跡は桜並木を楽しめる散歩道になっています。私は行ったことがないのですが、春にはきっといい景色になることでしょう。また、寺井には古墳群があり、一部は公園として整備されているほか、出土品の展示も行っています。合併により能美市の一部となった今も、これらの特色はそのまま続いているはずです。
最後に辰口町の紹介です。辰口も手取川流域という事で、やはり電子・繊維系工業の施設が置かれています。とくに東レの石川工場は辰口にあったりします。産業だけでなく、いしかわ動物園や辰口温泉なんかもありますよ。新幹線開通でアクセスがしやすくなったら一度来てみてくださいね。

能美飾る 弁慶ハナマス 九谷焼

話を能美市全体に戻しましょう。能美市にはこれ以外にもいろいろなスポットがあります。例えば、弁慶が安宅の関において主君・義経を叩き据えたことを謝罪したとされる「弁慶謝罪の地」。疑いを晴らすためとはいえ主君を痛めつけたことは、弁慶にとって非常に辛い決断だったのは間違いありません。今は銅像や石碑が建てられている「跡地」ですが、その当時の風景や主従の堅い絆に思いをはせてみるのもよろしいと思います。あるいは、市の天然記念物に指定されている、ハナマス群生地。海辺の砂地にのみ生息するこの花は、5~6月ごろには桃色の鮮やかな花を咲かせ、かすかな香りを漂わせます。海の青とハナマスの桃色、いい絵になるのではないでしょうか。ここで挙げたのは能美市の見どころとしてはほんの一部です。もっと知りたい方は、能美市の観光情報サイト「55nomi」なんかで調べてみると良いでしょう。また九谷焼に関してですが、最近では九谷焼ウルトラマンなる試みもなされています。白いフィギュアの生地に九谷焼で使う絵の具を使って自分だけの作品を作ることができるというものです。伝統工芸とはいえ、今やこのようなユニークな分枝も生まれているんですね。

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